CODEX

害虫駆除にクロルピリホスなどの農薬を散布すると、農作物収穫時にごくわずかな残留量が検出されることがあります。これは果物、野菜、穀物などの収穫農産物や、フルーツジュース、植物油、小麦粉など加工産物にみられる可能性があります。したがって政府規制当局は、安全使用基準(たとえば承認されている製品ラベル表示など)の順守と国際貿易促進のために、残留基準値(MRL)または許容量を設定しています。

MRLは「Codexまたは各国規制当局によって法的に認可された許容範囲、もしくは食糧、農産物、動物飼料中に残留する農薬の最大濃度」と定義されています。(IUPAC, 1996)アメリカなどいくつかの国々では、MRLは「許容量(tolerance)」という言葉で表現されており、一般的に両方とも同じ意味で用いられています。

MRLは、ガイドラインに従って実施した作物残留試験の結果から得られたデータを基に設定されるのが最も一般的で、試験における収穫時の作物における残留量は、実際の使用条件(例、異なる農耕地、地理的な場所、栽培年数など)や、また最高散布量、最高散布回数、収穫前日数(すなわち、最終散布時と収穫までの期間)など様々な要因によって異なります。MRLは通常、予測しうる最大量が残留すると推定した最悪の事柄を考慮に入れ、その試験で観察された最大残留値に近い値、もしくはわずかに高い値で設定されます。したがって、残留量がMRLレベルと同等またはそれ以下の場合は、製品のラベル表示と安全使用基準が守られていたことを示しています。残留基準値はヒトの健康と密接に関係がありますが、それは安全性の評価過程で、毒性試験の結果から一日当りの許容摂取量を設定し、その後ヒトへの暴露量がその許容量を越えないように食物暴露評価を経てMRLを設定する、という一連の作業から説明されます。

国際レベルでは、Codex国際食品規格委員会が国際貿易を支援するために、世界各国で適用できる統一残留基準値のリストの設定を模索しています。従って多くの国では、農薬の残留量における規制面と貿易面を考慮して、CodexのMRLを参照し、各国規制当局や関係協会は、国際貿易に関する様々な問題に対処するために、承認された使用基準や輸入MRL基準に基づいて国内残留基準値を設定しています。オーストラリア、カナダ、EU、日本、ニュージーランド、アメリカなどの各国規制団体で設定され、その情報は広く世界的に公表されています。クロルピリホスを始めとする農薬のMRLに対する特定のリス内容については、ウェブサイトを参照してください。

オーストラリア
オーストラリア殺虫剤および獣医学庁(APVMA)
現行のオーストラリアのMRL
カナダ
カナダペストマネージメント規制局(PMRA)
先ごろ設定されたカナダのMRL
欧州連合(EU)
ヨーロッパ食品安全局(EFSA)
作物別、殺虫剤別、食物製品別EUの現行MRL
日本
日本厚生労働省(MHLW)
日本食品化学研究振興財団公開の現行のMRL
ニュージーランド
Nニュージーランド食品安全庁(NZFSA)
ニュージーランドの現行MRL
アメリカ合衆国
環境保護庁(EPA)
米連邦規制基準弟180条許容量リスト
クロルピリホスの許容量、40 CFR 180の2003年版