モモアカアブラムシ
 

よくある質問

Q1 イソクラストは、どんな系統の殺虫剤ですか。
Q2 イソクラストは、どのように作用して害虫を殺虫するのですか。
Q3 イソクラストの殺虫作用は、食毒および接触毒のどちらによるものですか。
Q4 イソクラストの殺虫作用に、ガス効果はありますか。
Q5 イソクラストは、植物体内への浸透移行性や浸達性がありますか。
Q6 イソクラストに、害虫の吸汁阻害作用や忌避作用はありますか。
Q7 トランスフォームフロアブルは、散布後に伸展した新葉や新梢へのアブラムシ類の発生を防除できますか。
Q8 トランスフォームフロアブルは、アブラムシ類防除においてどのくらいの残効性が期待できますか。
Q9 トランスフォームフロアブルは、野菜類で問題になるすべてのコナジラミ類に効果がありますか。
Q10 トランスフォームフロアブルを散布すると、ハダニの発生が増えるようなことはありますか。
Q11 エクシードフロアブルは、他の系統の薬剤で抵抗性が問題となっているウンカ類にも効きますか。



Q1 イソクラストは、どんな系統の殺虫剤ですか。

A1 イソクラスト(一般名 スルホキサフロル)は、その分子構造にスルホキシイミンという特徴的な骨格を持つため、「スルホキシイミン系」に分類されています。

殺虫剤抵抗性の研究対策を行っている国際的な機関のIRAC(Insecticides Resistance Action Committee)において、スルホキサフロルは、「グループ4」の「サブ・グループC のスルホキシイミン系」として分類されています。  参考:IRACウェブサイト 殺虫剤作用機構分類


Q2 イソクラストは、どのように作用して害虫を殺虫するのですか。

A2 イソクラストは、害虫の神経系を麻痺させることにより殺虫活性を発揮します。

作用機構は、神経細胞の電気信号伝達に関与するニコチン性アセチルコリン受容体に結合することで、神経系に異常興奮を生じさせます。害虫は麻痺を起し、生体の恒常性が撹乱されることにより消耗し死に到ります。


Q3 イソクラストの殺虫作用は、食毒および接触毒のどちらによるものですか。

A3 イソクラストの殺虫作用には、食毒性と接触毒性の両方がありますが、残効性に関しては食毒性によるウェイトがより高いと考えられます。


Q4 イソクラストの殺虫作用に、ガス効果はありますか。

A4 イソクラストは、通常使用が想定される(施設栽培を含む)気温と気圧の条件では気化しません。よって、ガス効果による防除効果は期待できません。


Q5 イソクラストは、植物体内への浸透移行性や浸達性がありますか。

A5 イソクラストは、浸達性と浸透移行性を有します。

散布されて葉の表面に付着した有効成分は、葉肉内に浸透し、薬液が葉表にしかよくかからなかった場合でも、浸達性により葉裏に寄生する害虫に対する効果上の補完が期待できます。(ただし、薬剤の付着状況や、作物の種類、葉の状態により効果の程度は影響を受けるので、基本的には茎葉全体に薬液が届くようにていねいに散布してください。)また、有効成分は浸透移行性により、処理された茎葉部より上方向に植物体内を移行し、散布後に生じた(展開した)茎葉にも移行します。アブラムシ類やコナジラミ類は、若い葉を好んで寄生し吸汁しますが、イソクラストの有効成分は浸透移行性によりこれらの害虫を有効に防除することができます。


Q6 イソクラスト有効成分に、害虫の吸汁阻害作用や忌避作用はありますか。

A6 イソクラストは、アブラムシ類や、カメムシ類の防除試験における知見から、吸汁阻害作用があると考えられます。

アブラムシ類を、イソクラストを処理した作物に放虫し観察すると、虫は口針を挿し吸汁しようとしますが、そこに定着せず、別の吸汁場所を探してうろつく行動が見られます。また、アブラムシ類やコナジラミ類の室内実験において、甘露(排泄物)の排泄が顕著に少なくなることが確認されています。忌避作用については、今後実験などを通じて確認していく予定です。


Q7 トランスフォームフロアブルは、散布後に伸展した新葉や新梢へのアブラムシ類の発生を防除できますか。

A7 トランスフォームフロアブルは、浸透移行性により、薬液がかかった茎葉より植物体内を茎葉の上方向に拡散する性質があります。

よって、成分が新葉や新梢内部に移行し、対象害虫に有効な一定以上の濃度が保たれている期間は防除効果が発揮されます。ただし、新葉・新梢に効果が及ぶ範囲や残効性は、散布時の作物の状態、散布液の濃度・付着量、またその後の作物の生育具合や、害虫の発生状況によって異なってくると考えられます。正しい薬量と散布方法を守り、適期散布を行ってください。


Q8 トランスフォームフロアブルは、アブラムシ類防除においてどのくらいの残効性が期待できますか。

A8 これまでの公的試験や社内試験の結果をとりまとめると、登録の使用薬量で適切な散布を行った場合には、作物およびアブラムシの種類にかかわらず、概ね2~3週間、長い場合には4週間近い残効性が認められています。

ただし、残効期間は、散布時の作物の状態、散布液の濃度・付着量、またその後の作物の生育具合や、害虫の発生状況によって異なってくると考えられます。正しい薬量と散布方法を守り、適期散布を行ってください。


Q9 トランスフォームフロアブルは、野菜類で問題になるすべてのコナジラミ類に効果がありますか。

A9 野菜類で問題となるコナジラミ類は、オンシツコナジラミと、タバココナジラミ・バイオタイプB、タバココナジラミ・バイオタイプQがいます。トランスフォームフロアブルについては、日本植物防疫協会での委託試験において、すべてのコナジラミの種類に対して実用性が確認され、「コナジラミ類」に対して「1000~2000倍」での使用が認められています。

推奨する希釈倍数については、オンシツコナジラミに対しては1000~2000倍で安定した効果が期待できます。一方、タバココナジラミ・バイオタイプBとバイオタイプQに関しては効果の安定性から1000倍での使用を推奨します。特に、タバココナジラミ・バイオタイプQを防除する際には1000倍希釈で、発生密度が高くなる前に使用するよう指導してください。


Q10 トランスフォームフロアブルを散布すると、ハダニの発生が増えるようなことはありますか。

A10 トランスフォームフロアブルを始めとするイソクラスト製品について、それを使用したことによるハダニ類の誘導多発生(リサージェンス)は認められていません。

イソクラストの成分は、ハダニ類の天敵であるカブリダニ類など有力天敵への影響がほとんど認められておらず、国内外の試験や、既に農薬として使用されている国々からの報告にも、ハダニ類に対する誘導多発生(リサージェンス)に関した事例は認められていません。


Q11 エクシードフロアブルは、他の系統の薬剤で抵抗性が問題となっているウンカ類にも効きますか。

A11 これまでの社内試験での感受性検定の結果、および各地での圃場試験での結果から、現在においてエクシードフロアブルは、薬剤感受性が低下した、または疑われるトビイロウンカに対して良好な殺虫活性を示すことが確認されています。

既存の系統の殺虫剤との交差抵抗性は、これまでの研究事例では認められておらず、エクシードは他系統の薬剤抵抗性が見られるウンカ類の防除剤として有効であると考えています。